アコースティックギターについては九分九厘フィンガーピッカーである僕が語るピックの話です(笑)
とは言えエレキについてはピック弾きです。ですので完全な門外漢というわけでもございません。

ピックは使用感の好みという要素も大きいですが、結構ピックでもサウンドが変わります。
ただ個人的感覚かもしれませんが、冒頭でアコギにおいてはほぼフィンガーピッカーとは言いましたが、サウンドの違いが大きく出るのはアコースティックのほうだと感じます。
エレキにおいてももちろん違いはあるのですが、アンプを通すと差は結構薄れるかな、と。
まぁそんな訳で重点はアコギ寄りになりますが、エレキでは出音においての差が狭いというだけで使用感だとか傾向は共通しますので、そんな個人的観点でのピックの話。

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(100円ショップのダイソーで売ってる指輪入れがピック入れとして優秀とTwitterで話題になっているのを見たので真似して導入)

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ピックと一口に言っても形状や厚さ、材質が様々です。
まず形状について書くと、大まかに分けるなら

・トライアングル(おにぎり型)
・ティアドロップ
・ジャズ型

といった感じでありますよね。
今回はフラットピックに焦点を当てようと思うので親指に巻き付ける感じのサムピックは除外します。

トライアングル(おにぎり型)

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弾き語り曲中心に弾いていた頃使っていたのがこの形。
3つの角が同様の形をしているので演奏に3つの角どこでも同様の感覚で使えて経済的。
また、指で摘まむ面積も広くなるので誤って滑り落としにくい等の利点がありますね。

上の画像の2つは同じくTerry Gouldというブランドのピックですが、左のはやや丸まった感じがあるのに対し右のは正三角形に近いようなやや尖った形状。
個人的に一時、エレキには後述するティアドロップ型を使って、アコギにピックを使う時はトライアングルと使い分けていました。
その時使っていたのが左側のやや丸まった感じのほうだったのですが、ティアドロップをアコギにも使ってみるとトライアングルよりブライトですっきりした出音になると感じました。
であるならば、尖り気味のほうがいいなと思い右のような正三角形に近い形状を選ぶように。

こういったやや尖り気味かやや丸まり気味かの違い、エレキだと音は微々たる差だったりしますが、アコギだと結構違ってきます。
ティアドロップに比べトライアングルのはややゴテッとした音になります。
良く言えば太い音、悪く言えばややもっさりした音という感じでしょうか。ゴリッとした音は出しやすいかもしれない。
もちろん同様に材質であったり厚みも音の違いに関わってきますが、厚みについてはまた後述。

ティアドロップ・ジャズ型

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特に理由もなく何となくで当初はエレキに使っていましたが、トライアングル型の項でも書きましたがトライアングルよりブライトでハッキリとした音質になるので今では基本的にエレキでもアコギでもティアドロップを使用しています。
トライアングルより握れる面積が狭くなるので誤って滑り落としてしまったりとか、ちょっとしたタイミングで握りの角度が変わってしまったりという恐れはありますが、トライアングルより小回りが利きやすいといった利点もあると思います。
テクニカルな方向に向いたイメージ。

ジャズ型もまとめて書きますが、ピックの先の部分はティアドロップに近い場合が多いため、方向性としては似た感じになる場合が多いように思いますが、よりテクニカルな操作性。
特にピッキングハーモニクスなんかはやりやすくなると思います。
その反面、小さくて指で握ってる部分から出る面積が少ないので、コードストローク主体の演奏だと指も一緒に弦に擦りやすく、そういう奏法においては扱いづらさが感じられるかも。

ティアドロップ、ジャズ型共に正三角形に近い形状のトライアングル型より更に尖った形状ですので、よりブライトな方向の音。
極稀に丸まった角を使用して柔らかな音を出すギタリストもいたりはしますが、それはちょっと特殊な例。

ちなみに画像の左の物は材質がカーボンナイロン、右の物はポリアセタール。
材質でしなり具合とかも違ってきますので同じ厚みであっても音は違ってきます。
上の2つだとカーボンナイロンのほうがよりブライトな音質になりやすい傾向があると思います。
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人工素材のピックが多いですが、中にはこういった天然素材の変わり種も。
これは牛骨で他のピックより明らかに厚みがありますが、やはり音質も大きく異なり、厚みがありつつやや柔らかな音になります。
これくらいの違いになるとエレキでも明確に出音は変わってきます。
ちなみにこれは個人的にはストラトに使っていました。
天然素材ゆえに個体差みたいなものはあるでしょうし、またこれの場合牛骨ですので使っている内に明確に摩耗していくのですが、材質を追及していくとこういった変わり種みたいな物も面白かったりします。

ピックの厚み

ピックの厚みも様々で同じ形状・材質のモデルでも数種の厚みがラインナップされています。
だいたい、0.5~0.7のThin、0.8前後のMedium、そして1.0のHeavy、あとは更に厚めのが場合によってはあったりという具合いが多いかと思います。

材質同様、これも使ってみての各々の好み次第だと思いますが、個人的にはほぼ1.0のHeavyを使います。
ギターを始めた当初は教本に書いてある内容を参考にMediumとThinから入ったのですが、ギターを弾くようになってしばらくしてから、ある程度しなる厚みのピックだとどうしても弦に擦れる音が気になるようになってしまったんですね。
それ以来、ほぼHeavyがメインです。

でも最近は物によってはMediumを使う場合もあります。
その辺は材質との兼ね合いもありますけどね。材質によってしなり具合いも変わりますから。
特にカッティングにはこの厚さを使って~とかみたいな使い分けはないかな。
ギターとの相性を見て場合によっては普段使っている物ではない物も使う場合があるって感じ。
先述の牛骨のピックなんかはすごく厚いわけですけど、そういうのもギターとの相性を見てって感じですし。

よくしなるタイプはその分タイムラグみたいなものが生まれるので、先程書いた擦れる音もそうですが、弦を弾くスピード感みたいなものも個人的にはHeavyがストレートな感じがして感覚が合うんですよ。
弦への当たり方の強さみたいなのは人間側で握りとかで多少はコントロールできるので。
そんなわけで個人的にはHeavyを基本にしています。

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