Martinの方向性以外のルシアーメイドの物でアディロンダックスプルースの物ってあまり進んで試すことはなかったのですが、なかなか見なくなってきた気もするのでこの機会にということでMcAlisterの1本を試させていただきました。
豪華な装飾のC-45。

mcalisterc45
(画像はBlue-Gさんより拝借)

トップは先述の通りアディロンダックスプルース、サイド&バックはブラジリアンローズウッド。
Martinで言うところのStyle45のようなアバロンの装飾にコアのバインディングが非常に映えるゴージャスな1本。

2003年製の個体のようですが、正にそのくらいの時までのアディロンダックスプルースの感じの印象の音です。
ちょうどMartinのGEが当時のMartinのラインナップでの最上位機種だった頃で、それこそアディロンダックが明確にもてはやされだしてきている頃ですが、その当時のアディロンダックスプルースって"パーン"と跳ね返ってくるような硬質な音の材というのが個人的な印象としてあります。
ちなみに最近の物は、お店とかでの謳い文句にもあったりしますが、粘りもあるような音だと思います。

ヴィンテージギターのようなカラッとした感じとも正確には異なりますが、表情としては似た方向かな。
バリっとした反応と言うか、深みがあると言うよりは溌剌とした感じ。
しっとりと歌わせると言うよりは早いパッセージの曲とマッチするようなアメリカ的な個体かなと思いました。

でもボディー構造もあってか、"どういった弾き方には向かない"みたいなことはなく、どんな方向性でも使えるギターだと思います。
後は弾く側の好みに合致するかどうか次第、みたいな。
それこそMartinのGEと似た感じかもしれないですね。より洗練したような。
材も厳選された物を使われた個体だと思いますし、当時のMartinのGEの物を探しているという方なんかは特にこちらのほうも視野に入れるとより良い物を同じような価格もしくはやや低く、より高品質な物が手にできるというような感じかもしれません。